赤ちゃん・子供の不眠症
赤ちゃんや子供の睡眠のメカニズムは、大人とは異なっています。大人の場合、ノンレム睡眠とレム睡眠を約1時間半の周期で繰り返し、寝入ってから6時間ないし7時間半で自然と目覚める、これが現代人の一般的な睡眠のメカニズムです。ノンレム睡眠は、脳が生命維持に必要な機能だけを残して活動を止める、いわゆる熟睡状態です。大人が寝入ると、まずノンレム睡眠に入ります。一方、レム睡眠は、脳が活発に活動している睡眠状態です。目が小刻みに動く急速眼球運動REMが見られるのでレム睡眠と呼ばれています。寝返りをよく打つのもこの状態のときです。睡眠周期の後の方ほど、レム睡眠の時間が長くなり、脳も体も目覚めるための準備をしてゆきます。
一方、赤ちゃんや子供は、この大人の睡眠のメカニズムが出来上がっていません。大人と同じ睡眠メカニズムを獲得するのは、ようやく5、6歳ころになってからです。特に赤ちゃん(新生児〜乳児)のときは、まず浅い眠りから入り、その後に深い眠りにも入りますが、全体として眠りが長く続きます。従って、うつらうつらした状態が多く、目覚めやすいことが特徴です。
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このような赤ちゃん・子供(新生児〜幼児)にあっては、なかなか寝付かなかないことや、眠っていてもすぐに目を覚ますことが多くても、"不眠症"という睡眠障害の概念には当てはまりません。周囲からのちょっとした刺激(音・光・暑さ・寒さなど)や、体の異常(腹痛など)・変化(空腹など)を感じたとき、簡単に目を覚まします。そして、眠りが浅いために、すぐに反応して大きな泣き声を上げます。腹痛が起きていたら病気の可能性もありますが、よく目を覚ますことはけっして病気ではありません。
赤ちゃんや子供の眠りも、成長するにつれ、次第に大人の眠りへと近づいてゆきます。体を動かして活発に活動できるようになると、昼間に運動することで、夜の睡眠が深く長くなり、夜泣きすることや夜に目覚めることが少なくなってゆきます。寝つきが悪いときは、眠りやすい快適な環境を整えることと、昼間に適度な運動をさせることを、まず考えましょう。
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